安全靴とは着用者のつま先を先芯によって保護し、滑り止めを抑える靴のことをいいます。安全靴にはJIS(日本工業規格)とJSAA(公益社団法人日本保安用品協会)の2つの規格のどちらかを合格した靴になります。JISは危険を伴う作業現場で使用する靴を想定しているため、革製や総ゴム製の素材で厳しい基準をクリアしなければいけません。JSAAは一定の安全性を認定するため、革製の他にも人工皮革製、ビニルレザークロス製の素材も認められており、JISと比べると基準が優しい分、おしゃれで軽量な靴を製造することができます。

そのため、普段の靴として使用しても違和感はありません。どちらの規格も耐衝撃性、耐圧迫性、表底のはく離抵抗性能は基本性能としてクリアしなければいけません。JISでは付加的性能として甲プロテクタの耐衝撃性、かかと部の衝撃エネルギー吸収性、耐踏抜き性、耐滑性などの基準があります。JSAAも同様に、かかと部の衝撃エネルギー吸収性、帯電防止性能、耐踏抜き性、耐滑性などの基準があります。

製造メーカーによっては耐水性など他の性能が備わった安全靴も製造されているので、製品の性能はしっかり確認した方が良いです。JSAA規格はカラーが豊富でおしゃれなスニーカータイプなので、女性用などの着用者を想定したデザインの安全靴もあります。おしゃれで安全で軽量なので、体を動かすことが多い仕事では作業しやすい安全靴といえます。